焙煎を始めてみたい。では焙煎器具はどう選ぶ?
焙煎ブーム到来?ご家庭で使用する焙煎器具の選び方
ご自宅や職場の近くにコーヒー屋さんが増えたと感じませんか?
日本では数年前から空前のコーヒーブームです。
火付け役はコンビニコーヒーの進化から…などと言われています。
コーヒーがお好きな方は「焙煎の違いで味が…」なんて説明を聞かれたり調べてご存じだったりするでしょう。
焙煎はお店がやるもの という認識の方も多いと思います。
一部では【カフェブームの次は家庭焙煎の波が来る】と言われています。
ご家庭にオススメの焙煎器具、選ぶポイントについて記載します。
1.焙煎とは
そもそも焙煎とは…?
コーヒー生豆に熱を加える工程のことを指します。
簡単な言い方をしてしまうと
浅く焙煎すると酸味があり、深く焙煎すると苦みが強くなっていきます。
器具選びのページですので詳細は割愛しますが
焙煎が味を左右するので、当然好みが出てきます。
多くのお店では『この豆はこの焙煎』と決めて用意されているので、自分で焙煎ができれば自由自在ということになります。
2.選ぶポイント
では本題の器具の選び方、ポイントについてです。
写真のような業務用の大きな焙煎機のイメージがあるかもしれません。
これらは何十キロ、何百キロと一気に焙煎するので家庭用とは程遠いものになります。
小型の家庭で使えるタイプのご紹介になります。
すべてのタイプを網羅できるわけではありませんのご了承ください。
【主なポイントはこちら】
ⅰ)手焙煎か機械焙煎か
ⅱ)チャフの処理
ⅲ)時間
ⅳ)コスト
各項目について説明していきます。
焙煎器具選びのポイント
それでは選ぶポイントの各項目を簡単にご説明します。
ⅰ)手焙煎か機械焙煎か
手動と自動で違うのは当たり前だと思われるかもしれませんがご説明します。
【手動のメリット・デメリット】
手焙煎の道具といってもいろいろありますが
写真のような片手鍋のように持つタイプ、バームクーヘンを作るようにぐるぐる回すタイプなどがあります。
当店取り扱いの「いりたて名人」も片手鍋タイプです。
メリットとしては
・香りや音をダイレクトに感じられる楽しさがある
(音が聴きやすい、焙煎の具合が見えるということはお好みの焙煎に調整しやすいということになります)
・アウトドア、キャンプ等でも使用可能
ただ、ムラになりやすく、こまめに振ることで腱鞘炎の恐れもあります。
(必要な量によりますが)一度に焙煎できる量が少ないのもデメリットかと思います。
当然火加減の調整が必要になります。
また、排煙に気を付けないと状況によっては報知機が鳴る場合もあります
【機械のメリット・デメリット】
メリットとしては
・一度にまとまった量が焙煎できること
・時間等を設定して「あとはよろしく!」でできること
・煙が少ない(機械によります)
反面、楽しさ、面白さは薄くなります。
また、加減がわかりにくいので、試行錯誤が必要かと思います。
※ワット数に注意しないと停電の恐れがあります。
用途によりますが、家庭用としては手焙煎をお勧めします。
ⅱ)チャフの処理
チャフの処理も大きなポイントです。
※チャフとは…
コーヒー生豆の表面にシルバースキンという薄皮があります。
これが焙煎すると剥がれます。その燃え殻のことをチャフと言います。
簡単に言うとゴミ、カスが出るということです。
【手焙煎の場合】
手焙煎ではかなりチャフが舞います。
特に網目のタイプはかなり撒き散らすことになります。
豆の種類や状態にもよりますが、網目のタイプ(片手鍋型もぐるぐる型どちらとも)は紙吹雪くらい飛び散りますので要注意です。
写真のようにほとんど塞がったタイプであればひどいことにはなりませんが
それなりに飛び散りますので、片付けは前提になります。
【機械の場合】
機械の中でチャフを受け止めてくれるものが多いです。
前項の煙も機械の中で処理するタイプがありますが、煙を途中で逃がさないとスモーク感がでる場合もあります。
機械の場合でも機械の中のチャフを捨てる作業は必要になります。
きちんと捨てずに次の焙煎にとりかかると、残ったチャフが燃えて火災の原因になったりそうならなくとも焙煎の出来に影響が出ます。
チャフに関してはどちらにしても掃除が必要となります。
ただ、手焙煎の網タイプだけは避けた方がよいのでは?と思います。
ⅲ)時間
焙煎にかかる時間も大きく変わります。
【手焙煎】
片手鍋型、いりたて名人の場合は約10分
ぐるぐる回すタイプはもう少しかかるでしょう。
【機械焙煎】
機械の場合は15分~という感じです。
(ふわっとしてますが、個体差、量でかなり差があります)
ただ、量をまとめてできるので、時間対効果は分があると思います。
焙煎後は冷ます必要があります。
炭酸ガスが発生しており、抽出等の妨げになります。
また、熱いままミルにかけると故障の原因になります。
ⅳ)コスト
結局いくらかかるのか というのは大きな指針でしょう。
言ってしまえばピンキリですが、性能が良いと言われているものをご紹介します。
手焙煎
いりたて名人 5500円(税込)
煎り上手(東急ハンズ等で購入可能) 5,720円(税込)
(本日時点の東急ハンズ楽天市場店での価格です)
片手鍋型はお手頃なものが多いです。
ぐるぐる回すタイプ
HARIO コーヒーロースター RCR-50
希望小売価格44,000円のようですが、市場価格は23,000円~29,000円くらいです。
【機械】
GeneCafe(ジェネカフェ)
250g焙煎でき、透明なので中が見やすく使いやすいと評判です。
Behmor1600ABplus
500gまで焙煎でき、ジェネカフェよりも若干お手頃
こちらは途中で操作が必要な半自動という感じです。
(リンク参照)
私も使っていますが、使いやすさ、味は良いと思います。
コスト面では圧倒的に手焙煎の器具が安くなりますね。
まとめ
私個人の意見では
焙煎を楽しむ という意味でも手焙煎がオススメです。
もし、ご友人やお知り合いに自分の焙煎した豆をプレゼントしたいのであれば
まとめて焙煎できる機械の方が楽です。
コストを考えてもまずは手で焙煎することから始めてみてはいかがでしょうか。
コーヒー豆にも鮮度があります。手で少量ずつ楽しむのがオススメです。
(コーヒーの鮮度についてはリンクを参照ください)
大型の機械から家庭用サイズの機械、手網焙煎など様々な器具があります。一部だけですがそのメリットデメリットについて触れていきます。